地元の小さなロイクラトン祭り【パーマカルチャー@タイ12】

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2018年11月

ロイクラトン祭りとは、灯籠(クラトン)を川に流す(ロイ)、旧暦の12月に行われるタイのお祭りのこと。
各地で行われていて、都市部ではすっかり観光化されているらしい。

今回はサハイナンの近くで、小さな地元のお祭りに参加した。

昼の間にバナナの幹を輪切りにしたものに、花や細長い葉で形作ったバラなどを飾り、線香とろうそくを立てて、川に流すための灯籠を作る。

地元の小学校にお邪魔して、一緒に作らせてもらった。



お祭りが始まるのは夜。
自分たちの作った灯籠をもって、まずはお寺に向かう。
身の丈ほどもある船型の灯籠も運び込まれていた。


「~ロォイロイクラトン♪」
灯籠を持ち、民族楽器の太鼓と弦楽器の音色に合わせて歌いながらお寺の周りをまわる。

「悲しみを流そう、灯籠を流そう」

と歌っているそうだ。

そのまま歌いながら、川の方へ向かった。

紙の気球


川に着いたら、紙でできた気球を飛ばす。数えるほどしか飛ばさないので、雑誌やインスタで紹介されるような迫力はない。

「~ロォイロイクラトン♪」
と明るい調子の歌は続く。

灯籠に火を灯す。順番は決まっていない。流したい人から川の淵へ行き、灯籠をそっと川の流れへと押し出す。
無事に見えなくなるまで流れて行ってくれれば、今年の悲しみは灯籠に乗って、去って行ってくれると言われている。

しかし、そんなに上手くはいかない。
途中で浅瀬に乗りあげたり、木の枝に引っかかったり、転覆したり。
灯籠も悲しみも、流れ去るには時間がかかる。そのうえ不格好だ。

誰かがおもむろにズボンの裾をまくりあげる。別の誰かは長い木の枝を持ってくる。
すべての灯籠を流れに乗せるために。
私も浅瀬に乗り上げた灯籠を流れの方へ送る。
「ここ」には、一つも残してはいけない。

流れていく灯籠
すべての悲しみをのせて、灯籠は流れていく。



別の場所で、別の人生で、共有する時間はたった今、この瞬間だけ。それでも「悲しい」という感情を、同じ小さな流れに乗せてもらった。
発音も、意味も分からない歌を、なんとか真似て歌いながら。

絶景!とも、大迫力!とも言えないけれど、生きている時代以外、何もかも交わらないような人と何かを共有する、これこそが「旅」の醍醐味だ。

来年は日本でやりなね。って現地の友達と約束した。

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