飲み過ぎ注意?緑茶の飲み過ぎデメリット
緑茶が健康にいい、という話を聞いたことがある方はとても多いと思います。
もともとお茶は薬として使われていたくらい、健康に様々な良い効果があることは確かです。
でもせっかくの良い薬も取り過ぎれば毒になりますよね。お茶も飲み過ぎれば、眠れなくなったり、胃が痛くなったり、貧血などの症状を引き起こしてしまったりする可能性があります。
本記事では緑茶を飲み過ぎるとどんなデメリットがあるのか見ていきます。

目次
緑茶の飲み過ぎはなぜ健康に悪い?
緑茶には様々な成分が含まれています。
その中のタンニン、カフェイン、シュウ酸が、主に取りすぎた場合、健康にデメリットがあると言われています。症状別に詳しく見ていきましょう。
貧血の原因になるタンニン
タンニンは茶葉では≒カテキンとして知られています。味としては苦渋みの原因になります。
タンニン≒カテキンと聞くと、カテキンは抗酸化作用や抗ウイルス作用など健康に良い効果が注目されがちなので、意外に思うかもしれません。
ですが、このタンニンが鉄分の吸収を悪くしてしまいます。
鉄分が不足するとヘモグロビンが作れなくなり、貧血になってしまうのです。
国立がん研究センターが貧血の人に緑茶摂取を控える一方で、健康な状態なら緑茶が鉄の吸収を阻害する明確な根拠はないとする関西大学の研究もあります。
参照
「貧血がある方のお食事」
「緑茶系飲料の投与がラットの鉄および亜鉛栄養状態に及ぼす影響」
貧血気味の方や妊婦さんは濃いお茶(苦渋いお茶)は避けましょう。健康な方であれば神経質にならなくても大丈夫そうです。
睡眠の質をおとすなど、様々な健康被害の原因になるカフェイン
コーヒーやお茶などに多く含まれるカフェイン。
眠気覚ましになる一方で、過剰摂取すると中枢神経系を刺激し、めまい、吐き気、興奮、震え、不眠症などの健康被害の原因になることがあります。
また、コーヒーやお茶を普通に飲んでいる分には問題ありませんが、エナジードリンクや眠気覚まし飲料の飲み過ぎによって中毒死したケースもあります。
日本ではカフェイン摂取量についての明確な基準はありませんが、例えば米国食品医薬品局(FDA)では、「健康な大人では、1日当たり400 mg(コーヒーでは4~5カップ程度)までであれば、カフェインによる健康への危険な悪影響はない。」としており、また、WHO(世界保健機関)では、「1日のカフェイン摂取限度は300mg」としています。普通に摂取している限り問題はなさそうです。
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html「カフェインの過剰摂取について」農林水産省
妊婦さんのカフェインの摂取については、↓下の記事↓に詳しくまとめました。
なんで妊婦さんは緑茶を飲んじゃダメ??【飲める量も合わせて解説します】
尿路結石の原因になるシュウ酸
お茶には尿路結石の原因となるシュウ酸が含まれています。
ただ、直接生で葉を食べるものではないので、お医者さんに止められていない限り、神経質にならなくても大丈夫です。
お茶(抹茶・煎茶)に含まれるシュウ酸量は、乾燥重量比では多いのですが、お茶の総摂取量が微量であり、日常生活では問題になりません。
https://futaba-cl.com/column/c-048.html 「ホウレン草(シュウ酸)と尿路系結石」ふたばクリニック
身体を冷やす
中国では古来から発酵していないお茶≒緑茶は身体を冷やす飲み物と考えられてきました。
私が台湾に行った時も、緑茶は身体を冷やすから女性が飲みすぎるには禁物よ、と言われました。
調べてみるとカフェインの利尿作用が原因とされているようです(排尿時、熱が放出されるため)。
冷えが気になる方は、冬場は緑茶を避け、紅茶(発酵茶)を飲み、夏場は熱を取ってくれる緑茶(不発酵茶)を飲む、なんて使い分けができれば、オシャレですね。
歯の着色
マイナートラブルとして、緑茶に含まれるポリフェノールによる、歯の着色汚れがあります。
いつも使っている急須や湯飲みはきれいに洗わないと茶渋がつきますよね?あれと同じものが歯に着色汚れとしてたまっていくイメージです。
歯医者さんに伺った対策としては、
・長時間口に含まないようにする
・お茶を飲んだあと水で口をゆすぐ
・歯医者さんで着色汚れを取ってもらう
などがあるそうです。
緑茶の飲んでも安全な量は?
持病があったりして医師に緑茶を飲まないように指導されている方は別として、健康な人であれば、よっぽど無茶な飲み方をしなければ健康に害はないと言われています。
明確な数値として緑茶何リットルまでなら害がないかと言う研究結果は見つけられませんでした。
カフェインについてはWHOの定めた基準があるので引用します。
WHO(世界保健機関)による1日のカフェイン摂取限度は300mgとされています。
緑茶(茶10gを430mlの湯(90℃)で1分間浸出させたもの)のカフェイン量は100mlあたり20mgほどです(日本食品標準成分表2020年版(八訂、文部科学省))。
単純計算で1日1.5リットル飲めることになります。食事時に飲む分には十分な量ですね。
おわりに
今回は緑茶の飲み過ぎによるデメリットについて見てきました。健康に良い面もたくさんある緑茶です。無茶な飲み方をせず、上手に美味しく緑茶ライフがおくりたいですね。
ここまで読んでくださりありがとうございました。