暗い夜道をお茶農家へ!【ファームステイ@ネパール9】
2018年12月28日
知る人ぞ知るネパールのお茶産地、イラムへ!
イラムはインドのダージリンと国境をはさんだ西側にある、ネパール屈指のお茶産地だ。香りのいい、おいしいお茶が生産されているうえ、ネームブランドがないため安く買える。
朝5時発のマイクロバスに乗り込み、カトマンズからイラム方面へ向かった。
予定外に時間がかかり、午後5時半にやっとこれからお世話になる農家にほど近い村に到着した。
農家さんまでは、村からさらに徒歩1時間ほどかかる。
山道には街灯が全くない。農家さんまでの道順はグーグルマップにも出ていない。辺りはどんどん暗くなるうえ、冷たい雨がしとしと降ってきた。
これは今日中に行くのをあきらめてどこかに宿をとろうか、と思い、人に尋ねたが、村には宿泊所はないという。
ヤバいな・・・、最悪野宿かな・・・
と思っていたところ、救いの手が差し伸べられた。
彼女の名前はソヴィナ。大きな荷物を持った私を心配して声をかけてくれた。
素敵な笑顔が仏に見える・・・!
自宅の方向が同じだ、まずうちにおいで、と誘ってくれた。
でも、待った。海外では怖い話も聞くし、ついていこうかどうしようか。
一瞬迷っている間も、片言の英語で
「雨、降ってきた。寒いから、コーヒー」
と丁寧に、全力で伝えてくれる。信じることにした。
そうしたら、疑ったことが申し訳なくなるくらいの歓迎を受ける。
ふるまってもらったコーヒーと軽いおやつが、冷えてかじかんだ指先からお腹にじんわり沁みた。
ゆっくりコーヒーを飲んでいる間にソヴィナの旦那さんがバイクを用意して、行けるところまで送ってくれ、さらにバイクで入れない道も歩いて農場まで送り届けてくれた。感謝しても仕切れない。
海外を一人旅するんだから、移動のたびにぼったくられないよう、荷物を盗まれたりしないよう警戒して当然なんだけれど、こんな、有難いとしか言いようのない出会いもある。
いろんな人に助けてもらいっぱなしの旅だ。私も親切な人でありたい。