モンゴル北部の集落Khutag-Undurへの道中【ファームステイ@モンゴル15】
2018年10月19日
ウランバートルから北西へ600kmの町、Khutag-Undur(ホトゴンドルと聞こえたので、カタカナではそう表記します)に向かう。
朝6時に起きて、ホテルからバス停まで向かってくれる車を探す。モンゴルでは正規のタクシーではなく、運転している一般の人をつかまえて乗せて行ってもらうのが普通だ。運転手側もそれで小遣い稼ぎするつもりで、荷物をもって歩道を歩いていると、声をかけてきたりする。
ぼったくられることも多いと聞くので、緊張してホテルを出発したら、なんとホテルのオーナーの女性が追いかけてきて、出勤前だという人の車を捕まえ、値段交渉まで済ませてくれた。
運転手のおじさんは、モンゴルではわずか1%程度だというキリスト教徒らしく、車にキリストを飾り、自分がキリスト教徒だということに誇りを持っていた。
その誇りや、神への感謝を表す行動が、”親切”にすることなのだという。
ほー、と眠い頭で聞き流していたら、バス停に着いた。
思っていたより広い。インフォメーションはどこだろう、と思いながらショルダーバッグを肩にかけていると、運転手さんが、重たい方の荷物をもって
「こっちだよ」
と指さして、歩き出した。え、連れて行ってくれるの?
ここまでの道中、モンゴル人に嘘をつかれたり、ツアーで一緒だったフランス人と写真を撮ったところを怒鳴られたり、わめいているところに遭遇したりと、実害はないけど、気を抜いたらいけないなと思う出来事が多かっただけに、まさかの親切に驚いた。
最後まで別料金吹っ掛けてくるんじゃないかと疑っていたが、請求されたのは最初に決めたタクシー代のみ。
それじゃぁ、今回のは本当の親切だったんだ。ほっとして気が抜けたし、嬉しかった。
モンゴル人って雑な人ばっかりじゃないんだ。キリスト教を褒めるわけじゃないけれど、こういう宗教の使われ方は素敵だな、と思った。
バスに揺られて5時間ほどたったころ、バスが何もない所で留まった。乗客がぞろぞろ降りていく。バスの横に並び、動きを止めた。女性は少し遠くへ歩いていく人もいる。
なにごとかとみていると、ズボンを下げたり、しゃがんだりしだした。
トイレ休憩か!
こんなところで!!
バスの床にはスナック菓子のゴミがどんどん捨てられていくし、モンゴル歌謡がモニターから大音量で流れ続けている。観光客用ではない、安いバスで、いい経験だったけれど、お世辞にも快適とは言えない道中だった。快適さは金で買うものなんだな・・・。
ウランバートル出発から12時間、やっとホトゴンドルに到着した。